浮力起伏式防水板

アクアシャッターf

浸水してくる水の浮力を利用して、全自動で起伏する防水板。
24時間無動力・無操作なので夜間や無人の施設でも安心。

浮力システム技術とは

アクアシャッターfは浮力を利用して自動で起伏する防水板
重力の影響下で、流体中の物体が流体から鉛直上向きに受ける力のことを「浮力」とよびます。
『アクアシャッターf』は浮力を利用して自動で起伏する防水板です。

浮力ってなに?

船は重いのに、どうして浮かぶの? ― それが浮力
プールやお風呂に入ると、体が軽く感じられると思います。
これは体が、水から上向きの力を受けているためです。この力が「浮力」で、海に浮かんでいる船を支えています。

浮力の大きさは、物体の水中にある部分が押しのけた水の重さと同じ。例えば1Lのペットボトルを全部沈めると、約1㎏の力が上向きに働きます。
この仕組みは、発見した古代ギリシャのアルキメデスにちなんで、「アルキメデスの原理」と呼ばれています。

浮力を利用するメリット

浮力を利用すると“費用面・運用面・環境面”で効果を発揮します
これまでの起伏式防水板は、手動もしくは電動で起立させていました。
手動の場合は、夜中や休みの日でも浸水の危険があれば、誰かが行って防水板を起立させなければなりません。また、有事の場合に操作できるように日頃の訓練も必要です。
電動の場合は、災害時に停電が発生すると動かない恐れもあります。電気で動く機械装置がありますから、メンテナンス費用も発生します。

自然の力である「浮力」を利用すれば、防水板を無動力・無操作で動かすことができます。浸水が発生すれば水位に応じて起立し、水位が下がれば自然に倒伏します。 24時間、365日、誰の手も煩わせることはありません。「いつ、誰が閉めるのか」といった管理ストレスからも解放されます。

また、「浮力」は自然エネルギーであるため、電気やガスなどを利用した防水板と比べても、地球環境にやさしい製品です。

 止水パネルの強度は大丈夫なの?

一般的に起伏式防水板の止水パネルは、水圧などの荷重に耐えるよう頑丈な造りとなるため重くなりがちです。比重が水よりも大きくなると、浮力では起立できません。
『アクアシャッターf』の止水パネルは、水よりも比重が小さい特殊素材のガラス長繊維強化プラスチック発泡体(FFU)を採用しているため、浮力だけで起立することができます。
浮き上がる力はとても大きいので、止水パネルの表面を石貼り仕上げ(25㎏/㎡以下)にしても簡単に起立します。

ガラス長繊維強化プラスチック発泡体(FFU)は耐荷重にも優れており、起立時に受ける水圧だけでなく、格納時に止水パネル上を通過する車両などから受ける圧縮荷重にも難なく耐える強度を持っています。

新幹線の枕木としても30年以上の使用実績があり、耐候性、耐久性にも優れた素材です。